ワイルドでマイルドに生きる

このワイルドな現代社会をせめてマイルドに生きたいと願う

ハースストーン「名」日本語訳を"もっと"振りかえろう

 ウンゴロ・クレーターでのキャンプ生活も、早いもので残り半月足らずとなった。すでに次拡張のイベントが始まっており、定期的にネットに上がる新カードの真偽と、アフーンのタダ闘技場に注目が集まっているようだ。しかし月末となり、勝てないからといって中途半端にやめてしまったラダーも、そろそろ再開しなければいけない時期だ。クエストローグが弱体化され、今月のラダーの様子は正は混沌とした様相だ。そんな中で、いつまで経っても目標のランクに到達できないといった悲痛な叫びがどこからも聞こえてくる。

 こういう時こそ、一度頭を落ち着かせるべきだ。前回も好評をいただいた日本語訳(http://kou1184.hatenablog.com/entry/2017/07/15/000043)、今回はワイルドのカードを見ていこう。翻訳班による名訳、とくとご覧あれ。

 

[ヘドロゲッパー/Sludge Belcher]

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コントロールデッキの頼れる壁として有名な彼だが、これが中々の名訳だ。Sludge=ヘドロ、belch=ゲップなのだが、原文の意味を保ちながら語呂のいい名前に仕上がっている。

 

[バリバリ/Crackle]

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このカードを名訳として上げることに、違和感を覚える方もいるかもしれない。「Crackle」は電気の弾ける擬音なのだが、翻訳班はこれを「バリバリ」と訳した。ちょっと変なカード名だが、ハースストーンのポップな雰囲気を醸し出す訳とも言える。フレーバーテキストも面白い。「オーバーロード分の支払いは任せろー」だ。

 

[ススポッポー/Soot Spewer]

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Soot=スス、Spew=吐き出す。日本語化した当初は「ススゲーロ」という名前だったらしいが、後に変更された珍しい例。こちらの方が可愛らしく、ススを吐き出す擬音としても合っており名訳だ。

 

[老練船乗り/Salty Dog]

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酒好きのあなたならソルティドッグというカクテルを一度は飲んだことがあるだろう。グラスの縁に塩が乗っている、ウォッカのカクテルだ。「Salty Dog」というのは「甲板員」を意味するイギリスのスラングで、甲板員が甲板の上で汗だらけ、つまり塩だらけになって働く様子から由来する。それをただ「甲板員」とするのではなく、カードのイラストに合わせてきちんと訳されている。

 

[ぐったりガブ呑み亭の常連/Grim Patron]

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 このカードがハースストーン日本語訳で一番の名訳とする人も多いのではないだろうか。「ぐったり」という擬音は呑みつぶれたドワーフの表現にぴったりだし、何だか語呂も良くて、つい口にしてみたくなるワードだ。「ぐったりガブ飲み亭」、ブラックロック山の地下にある酒場としては完璧なネーミングだ。

 

[しめやかな通夜/Solemn Vigil]

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「Solemn」は「厳粛な」とか「真面目な」と訳されることが多い言葉だが、ニュアンスが難しく不自然となってしまうことが多い。このカードでは、後の「通夜」に合わせて的確な形容詞の選択をしている、名訳だ。

 

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不自然となってしまった例。

 

[小粒なる邪悪の騎士/Tiny Knight of Evil]

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「小粒なる」という表現が妙に可愛らしいこのカード。登場セリフも何だか小憎たらしい。

 

[エラばれし我らにヒレ伏せ/Everyfin is Awesome]

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「ハースストーンの名訳と言えば?」このカードを上げる方は多いだろう。同拡張の「七つの鯛罪」も名訳だが、自然に組み込まれたギャグと語呂の良さはこちらに軍配が上がるのでは。長らくネタカードだったが、拡張の度に着々とマーロックは揃ってきているので、いつかtierの上位に躍り出る日も近いかもしれない。

 

 以上が私のお気に入りの翻訳だ。是非ワイルドの方も参戦していただいて、あなたのお気に入り翻訳カードを見つけて欲しい。