ワイルドでマイルドに生きる

ハースストーンのワイルドを細々とやる

ハースストーン「名」日本語訳を振り返ろう

  先日の凍てつく玉座の騎士団の発表では、「バ獣」というセンス溢れる和訳が話題となった。ユーモアに富んだ訳に、私たちの新パックへの期待はより高まったのではないだろうか。以前のパックでもハースストーンの日本語訳班は非常に秀逸な訳を披露している。ハースストーンのアメリカンなバタ臭い世界観は、彼らの仕事によって完成していると言っても過言ではない。ここで今一度、彼らの偉大な業績を振り返ってみよう。

 

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大魔境ウンゴロ/Journey to Un'goro

 まず「大魔境ウンゴロ」というパック名だが、英語の「Journey to Un'goro」は直訳では「ウンゴロへの旅路」となる。翻訳班は未開の地ジャングルのワクワク感を表現するのに、直訳では不十分だと感じたのだろう。そして出来上がった「大魔境ウンゴロ」というタイトルは本当に素晴らしい。

 

[原始フィン/Primalfin]

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 「Primalfin」は「primal」(古代の)と「fin」(ヒレ)を合わせた造語。マーロックに関わるカードはこのようなシャレを効かせた造語が多いが、日本語訳も原文のユーモアを存分に活かしている。「原始フィン」は「原始人」と音がかかっており、可愛らしいながらも"ほんの少しだけ"知性を備えたマーロックを表現している。

 

 [動き回るマナ/Living Mana]

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「Living」は「生きている」という意味。過去のカード[Living roots]は[生きている根]と直訳されたが、ここではマナがトレントとなり戦場をいっぱいにする様子を「動き回る」という表現している。ラダーにおいてのアグロドルイドでの大活躍は「暴れ回る」くらいではないかとも個人的には思う。

 

[ひとまねグリマールート/Curious Glimmerroot]

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「Curious」は直訳で「好奇心の強い」などの意味。相手のカードでクイズをするという独特の効果、可愛らしい見た目、「ひとまね」というネーミングはピッタリだ。加えて語呂もいい。

 

[チキチキ穴掘り師/Chittering Tunneler]

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 「Chittering」は単に「さえずる」という意味だ。いったいどのようにして、このセンスを磨いたのだろうか。「チキチキ」というのは甲虫の擬音として完璧だ。

 

[創増身/Sudden Genesis]

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直訳すると「突然の創造」という意味になる。「創造」をもじって効果を的確に表している。

 

仁義なきガジェッツアン

 [飛刀手流忍者・六丸/Finja, the Flying Star]

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ガジェッツアンの名訳と言えばこのカードだろう。「Finja」は前述の「fin」(ヒレ)と、言うまでもなく「Ninja」を合わせた造語。日本語訳の「六丸」はマーロックを漢字に変換して(=丸六)、ひっくり返したものである。不自然なく日本語に落とし込めており、怪しさと可愛さを兼ね備えた名前に仕上がった。

 

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(7/15追記)みゅらぁ兄貴による補足です!ありがとナス!

 

[ピチピチレザーのホグリーダー/Leatherclad Hogleader]

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「clad」は単に「着ている」という意味なのだが、「ピチピチ」という語呂の良さとユニークさ溢れるワードをどこから引っ張ってきたのか、日本語訳班には脱帽する。

 

[ビビった鉄砲玉/Shaky Zipgunner]

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 [Shaky]は震える、[Zip]は弾丸の飛ぶ効果音。

 

[三下集合/Small-Time Recruits]

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 「Small-time」は「三流の」などの意味だ。1マナミニオンという下っ端を3枚ドローする能力はこの訳にピッタリだ。「三下」という言葉はギャングの世界のガジェッツアンにもよく似合う。

 

旧神のささやき/Whispers of the Old Gods

 [旧神のささやかな灯/Wisps of the Old Gods]

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英語名は、セットの「旧神のささやき」(Whispers of the Old Gods)と「Wisp」をかけたもの。日本語訳も「ささやかな」という表現で、1/1であるウィスプの脆さを的確に表しつつ、しっかりと「ささやき」にもかかっている。

 

 [コールドライトの妖幻者/Corrupted Seer]

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 旧神ではクラシックのカードが旧神の力により闇堕ちした。それらの和訳はどれも非常に凝っているものだが、特に素晴らしいのはこのカードだ。このカードの元は[コールドライトの予言者]という、マーロックにタフネス2のバフをかけるミニオンで、全体2点を撒き散らすこのカードとは真逆の能力だ。「予言者」がカッコいい闇堕ちネームになった。

 

 いかがだっただろうか。今回紹介したのはほんの一部で、ハースストーンには他にもユーモア溢れる和訳がいっぱいだ。ラダーで負け込んだ際には、息抜きに日本語と英語のカード一覧を見比べてみてはいかがだろうか。