ワイルドでマイルドに生きる

このワイルドな現代社会をせめてマイルドに生きたいと願う

マイルドにクソデッキ① 「巨大オズラックと不死鳥コントロール」

※こちらの記事は晴れる屋所属、伊藤敦氏の「だらだらクソデッキ」(http://www.hareruyamtg.com/article/sp/category/tag/だらクソ)にインスピレーションを得たものです

 

 ウンゴロがリリースされて2ヶ月。スタンダードのメタは依然として固まることなく、それどころか次々と新しいアーキタイプがラダーに登場するという、正に大魔境極まりないものとなっています。振り返ればクエストローグに始まり、パラディンが注目を集め、最近では進化シャーマンという以前はネタ扱いだったデッキすら活躍している状況です。これが何を意味するか。つまり、新しいアーキタイプを受け入れる余地が、まだスタンダードに存在するということです。これほどまでにプレイヤーがワクワクする環境が今まであったでしょうか。このウンゴロクレーターには、私たちが見つけられていない強デッキがまだ眠っているのです。

 さて、そんなウンゴロの新要素として大々的に取り扱われたテーマの1つにエレメンタルがありました。主にシャーマンとメイジに与えられたこのシナジーは、残念ながら未だ結果を残せていません。[原始の王カリモス]を有するシャーマンはまだしも、メイジのエレメンタルデッキは鳴かず飛ばずといった感じです。[ファイアフライ][グレイシャル・シャード][火成のエレメンタル]と、エストローグの方がよっぽどエレメンタルしてます。そこで今回はエレメンタルメイジが環境に食い込める価値があるかどうか見定めていきましょう。

 

エレメンタル使いのトップ、クエストローグ

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デッキコンセプト

 エレメンタルを使用したメイジは、すでに多くのプレイヤーが試しています。日本人プレイヤーのルゥ氏は秘策とのハイブリッド型の構成で毎月レジェンドを達成しています。Cassia氏はなんと[粉砕]を採用した凍結シナジーのエレメンタルメイジでレジェンド100位以内に入賞。このような試みを形にするプレイヤーには尊敬の意しかありません。

 しかし、両氏のデッキはいずれもテンポで相手を圧倒していくデッキです。今回私が試すのはコントロール型のエレメンタルメイジです。エレメンタル種族は雄叫びで除去したりデッキ外からリソースを調達したりと、1:2交換がしやすい種族であること、また[パイロス][火成のエレメンタル][煌めく暴風]と断末魔ミニオンが多くンゾスと相性が良いことから、コントロール型のデッキも合っていると考えました。実際にワイルドのンゾスレノメイジで[パイロス]は大活躍してくれています。この活躍をスタンダードでも再現したい!

 

増殖する[パイロス]

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クソデッキ、誕生。

  以上を踏まえて構築したデッキがこちら。

 

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 構築で見慣れないミニオンが大量に並んでいます。特に[オズラック]はハズレジェとして当たったプレイヤーを落胆させるミニオンですが、このデッキでは[スチーム・サージャー][火成のエレメンタル]によって大量の[フレイム・エレメンタル]トークンにより、超大型となることが可能です。5/20挑発も夢じゃない!もう[戦の古代樹]とは言わせない!いざ、ランク戦へ。

 

 

クソデッキ、ランク戦に挑む。

 連敗。全く勝てない。ランク7星1からスタートし、瞬く間にランク10星0に。なぜだ、なぜなんだ…。

 勝てない理由を考えてみました。まずエレメンタルのスタッツが総じて悪い。2ターン目に2/1、3ターン目に2/3なんか並べていたらそりゃ押し負けます。そして圧倒的に除去が足りない。相手のシステムミニオンを倒せずにそのまま押し切られてしまった試合がいくつあったことか。また、フェニッシャーがとにかく重い。9マナや10マナミニオンばかりで上手く身動きできないという事態。しかもそれらはほとんどバニラで、確定除去のあるヒーローには簡単に返されてしまいます。結果的にクソ使いずらい呪文と大量の1/2のエレメンタル、大型ミニオンが並ぶクソハンドを抱えたまま死んでいく試合が多発。まるで出来の悪いアリーナデッキでした。

 

クソデッキ、進化。

  以上を踏まえ、改良を施したデッキがこちら。

 

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 ンゾスとオズラックはどこ…?ここ…?

 

 残念ながら、ンゾスを出す試合が存在しませんでした。分かっていたことですが、このカードはワイルドとは別物だということが改めて理解出来ました。スタンダードにはろくな断末魔持ち挑発がいないため、出したターンに顔をボコスカ殴られるのが最大の欠点です。やはり[ヘドロゲッパー][デスロード]は偉大。それに伴い、[きらめく暴風][火成のエレメンタル]などもアウト。こいつらのスタッツが低いせいで押し負けてしまうことが多く、明らかにこのデッキの勝率を下げていた大戦犯でした。そして[オズラック]も解雇。こいつが弱いのは使う前から知ってた。

 代わりに投入したのは、[マナワーム][魔法学者][アイスバリア]のスタンダードメイジの基本セット。これにより序盤が大きく安定しました。そしていくらかの除去も追加。この辺りの選択はメタに合わせて交換する必要がありそうです。そして[アレクストラーザ]を追加。回復もバーストも出せる強力フェニッシャーですが、[原始の王カリモス]なら加えてAOEに展開が出来るんですよね…羨ましい

 結果的に、スタンダードに存在するコントロールメイジの亜種のような構築となりました。[炎の大地のポータル]はそのまま[ブレイズコーラー]になっており、[ガーディアン・メディブ]などのバリュー枠は[カリモスの下僕]が担っています。コントロールメイジの様に、テンポ・コントロール・フリーズと臨機応変に動くことが可能です。通常のコントロールメイジと比べると除去が少なくミニオンが多いため、攻めやすくなっている代わりにやや受けづらくなっています。翡翠ドルやクエローにいくらか強目に出れます。

 

クソ(?)デッキ、再度ランク戦に挑む

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 こちらの構築でランク5までは無事に達成出来ました。オズラックやンゾスはいないものの、テンポでないコントロールエレメンタルメイジがある程度は戦えることを証明できたのではないでしょうか。(最早クソデッキかは謎ですが…)

 

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 ちなみに[オズラック]は無事に400ダストとなりました。来世は良エピックに生まれ変わって星に貢献してください。