ワイルドでマイルドに生きる

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マイルドにクソデッキ② 「ジャパリパーク・ZOO」

こちらの記事は晴れる屋所属、伊藤敦氏の「だらだらクソデッキ」(http://www.hareruyamtg.com/article/sp/category/tag/だらクソ)にインスピレーションを得たものです

 

ジャパリパーク・ZOO

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 ウンゴロ環境は素晴らしいと、プレイヤー達は口を揃えて言います。各ヒーローはほとんど皆2つ以上のアーキタイプを所持し、彼らは覇権を巡ってラダーで争っています。先日のtempo stormでのTier表ではtier2までに7人のヒーローが存在し、今回はあぶれたレクサーもしっかりと存在感を放っているのは間違いないでしょう。プレイヤー達が待ち望んだ環境は、ブリザードの「神調整」によってここに実現したのです。

 しかし我らがグルダンはどうでしょうか。前環境で[レノ・ジャクソン]ブイブイ言わせていた姿は何処へやら、その顔をラダーで見かけることはほとんどありません。ウンゴロ初期こそディスカードZOOが使われていましたが、その脆さと不安定さが明らかになると、使用者は皆離れていきました。以来、多くのプレイヤーがグルダンを救おうと新しいアーキタイプを試みています。ということで今回の「マイルドにクソデッキ」は、新しいウォーロックのデッキの可能性を考えます。

 

クソデッキ、再び

 「現環境で最も強力なアグロデッキは、トークドルイドである」という文言に異論を唱えるプレイヤーは少ないのではないでしょうか。トークンを大量生産してからの[蓮華紋][獰猛な咆哮]という横での攻めに加え、[獰猛なヒナ][ビタータイド・ヒドラ]という縦での攻めが両立されており、対処は非常に困難です。そしてこれらを支えるのが[錬気]というマナ加速。相手よりも一歩先にカードを展開できるのは、どのカードゲームでも例外なく強いムーブです。

 ハースストーンでは、マナ加速はドルイドにのみ与えられた特性です。しかしウォーロックのクラスカードを眺めていて、彼にも「マナ加速」があることに私は気づいてしまいました。そのカードこそ、[シーデビル・スティンガー]です。

 

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↓ 

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最強ムーブでは…??

 4/2を出しながら六丸を早いターンに着地させる。これによって盤面は間違いなくこちらが取れるでしょう。これは強い。(相手がAOEを抱えていなければ)ゲームを終わらせる力があります。

 

 マーロック種族に加えて、[大食のプテロダックス][ダイアウルフ・リーダー]など、ZOOには獣種族も存在します。これらを繋ぎ合わせるカードは...

 

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ボ、ボス!?

 

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いや、もしやこのデッキは...

 

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ジャパリパーク!?

  

 そう、けものフレンズのオープニングは「けものはいても、のけものはいない」と多様性を認めています。では、ラダーちほーも、グルダンというフレンズをきっと受け入れてくれるでしょう。レジェンドは無理でも、ランク5くらいならいけるはず…

 

クソデッキ、またしても惨敗

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 惨敗です。ランク5どころかランク10の壁も越えられません。なんだこの「よくできたアリーナ」みたいなクソデッキは。その後も飼育員の[鬼軍曹]を試したり[動物園ロボ]を抜いたりと、多少構成を工夫しましたが結果は散々でした。私のプレイングと構築力ではこれが限界です。

 

ZOOは死んだ

 なぜこれほどまでにZOOが勝てないのか、それはデッキコンセプトが崩壊しているからだと、今回の試みでわかりました。「小さなミニオンで相手の大型を取り、テンポを取って手数で押し切る」というのが、ZOOの本来のデッキコンセプトでした。[凄まじき力]がスタンダードから去り[鬼軍曹]がナーフされた今では、それは最早成り立たないのです。代わりの軽い除去といえば[魂の炎]ですが、手札をランダムに捨てるデメリットは後の行動を阻害し、いくらヒーローパワーでカードが引けるグルダンといえども、その影響は無視できません。

 他のアグロデッキのように、全体バフが無いのも大きな欠点です。[蓮華紋][温厚なメガサウルス]に比べると、やはりボスでは役者不足でした。現在のZOOは相手のAOEからミニオンを守る術がほぼなく、また再展開も苦手です。本来なら卵を混ぜてAOEに強くするのが古典的な方法ですが、[デビルサウルスの卵]はタフネスが3でAOEに耐えてしまいがちです。以上の「小さなミニオンで相手の大型が取れない」「全体除去に弱すぎる」の2点がZOOを上手く扱えない原因です。

 また環境も向かい風と言えるでしょう。プリーストは元々不得手としていた相手ですが、加えてシャーマンも激増中、メイジの[火山ポーション]にやられ、ウォーリアの厚い挑発軍団は抜けず、ドルイド[動き回るマナ]には対抗手段がありません。得意な相手と言えばローグもしくは翡翠ドルイドですが、どのデッキでも採用され得る[タール・クリーパー]が目の上の大きなたんこぶです。

 

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 残念ながら今回はZOOというアーキタイプに限界があることが明らかになってしまいました。しかし、ウォーロックというヒーロー自体にもう可能性が無いわけではありません。なにせ何が起こるかわからないウンゴロ環境です。従来のハンドロックを軸にした構成や、ミッドレンジなウォーロックは、もしかしたらTier表に載るかもしれません。引き続き、グルダンに愛の手を…